
放っておけない大きな欅!中間伐採から追加依頼で未来へ繋げる~茨城県鹿嶋市~
2025.07.03
- 実際の現場
「こんなに大きな木が駐車場のすぐ隣にあって、、、ちょっと心配で、、、」
茨城県鹿嶋市にお住いのオーナー様からのご相談です。
以前別件で行った伐採作業をたまたま目にしてくださり、知人の剪定業者を通して「確かな腕だから。」と信頼してご依頼いただきました。
お話を伺うと、自宅裏の雑木林には20メートル級の欅(けやき)が何本も立っている状態。敷地は他社の駐車場や敷地に囲まれており、
落ち葉や枯れ枝の問題
強風での枝折れ
など、いつ事故が起きてもおかしくない状態。

「大木の伐採は費用負担が大きい。自分の代で責任を持って管理して、後世に残したくない!」
そんな真剣な思いから、まずは駐車場側の欅4本の中間伐採を決断されました。
なぜ今?欅の中間伐採を選んだ理由
欅は成長が速く、気が付けば背がどんどん高くなっていく。今回も20メートル前後まで育った木が複数本。
しかもこのエリアは、畑や開けた土地が多く風が非常に強い地域です。
強風の度に「あの枝、折れて落ちたりしないかな、、、」と不安だったそうです。
実際、駐車場や隣接地に向かって伸びている枝は、車や人にもしものことがあれば大変なことですよね。
ただ、大木の伐採にはそれなりの費用がかかるのが現実。
そこで今回は、リスクの高い駐車場側の4本のみ「中間伐採」で対応することになりました。
中間伐採とは、木を根元から伐(き)るのではなく10メートルほどの高さで幹を残し、上の枝葉だけを伐る方法です。
これなら倒木や落枝のリスクを大幅に減らしつつ、見た目もスッキリになります。
高所作業車で慎重に。切っては下ろす、安全最優先の作業
作業当日は、樹に今までの感謝を込めて「樹木葬」を行ってからの作業スタート。
今回の目玉はなんといっても最大27メートルまで上がれる高所作業車。
普段はチェーンソーを担いで木に登り伐採する我々「空師(そらし)」ですが、今回は重機が搬入可能。より安全に、効率よく作業を進めていきます。
・・・だって欅の枝って男性の腕ぐらいの太さのものがゴロゴロあるんですもの。30センチほどに切っても20キロなんてのはざら!20キロなら小さい方だったりします。

なお、今回のケースは”ただ切って落とせば終わり”というわけにはいかないんです。
足元には茂みが密集していて一度落とすと枝が埋もれて見えなくなってしまいます。そうなると回収するのにも時間と手間がかかってしまうんですよね。
そこで、木った枝や幹はそのまま落とすのではなく、高所作業車のカゴの中で一時的に保持。安全に下せるタイミングで地上で回収する方法を取りました。
これができるのは高所作業車だからこそ。もし人が木に登って作業する「素登り」の場合は、下に落とす選択肢しかありません。現場の状況によっては中間伐採そのものが難しいケースも。
安全確保OK!バッサバッサいったります!!
というわけにいかないのも中間伐採。
枝ならまだしも、幹になると重さがね、、、
流れとしては高さの低い枝から払っていき、だんだんと上へ。
最後に棒立ちになった幹を上から少しずつ切っていってフィニッシュ。
なのですが、今回使用した高所作業車のカゴは、最大荷重200キロ。これは人間を含めた総重量で3~4本切ったら下におろして、また上がって切って下ろして、、、の繰り返し。
大変な作業なんですよ。。。
午後からの風。カゴが揺れる恐怖の高所作業
午前中は穏やかだった空も、午後になると徐々に風が強まってきました。
「これはマズいな、、、」

そんな空気が現場に流れ始めた頃、高所作業車のカゴが左右に揺れ始めます。もちろん安全には十分考慮していますが、やはり怖いものは怖い。
風で揺れる中、大きな枝や重い幹を切るのは本当に気を抜けない作業です。少しでもバランスを崩せば自分自身はもちろん、地上にいる仲間にも危険が及びます。声を掛け合いながら、無理せず、慎重に一つずつ作業を進めていきました。
結果的に7本伐採!未来に残さないコストダウン
作業が進む中でオーナーさんと周りを散策していると、気になる木が3本。
悩んだ末「やっぱりこの機会に!」と追加伐採のご依頼。合計7本の中間伐採を行うことになりました。

伐採本数が増えたのでもちろん費用も多くかかったわけですが、これが大正解。
というのも、高所作業車の手配にもコストがかかるので数日に分けて作業をすると余計コストがかかってしまいます。
まとめて1日で終えてしまえばその分コストカットできますからね(現場の状況にもよりますが20~30万円のコストカットになるケースも、、、)
まとめ
欅のように成長が速く、背が高くなりやすい木は「まだ大丈夫」とおもっているうちに手が付けられなくなってしまうことがよくあります。
特に、隣地との距離が近い場所では、落ち葉や枯れ枝がトラブルの原因になることも。放っておくといずれ大きな費用が、、、なんてことにも。
早め早めの対応が大切なんです。
今回は高所作業車を使いながら追加伐採含めた欅7本の中間伐採でした。

予算の都合で中間伐採でしたが、いずれは完全に失くす方向で考えているそうです。
というのも「コストのかかる大木の伐採を後世に残したくない」という思いが強いからです。
こういった未来への引継ぎを視野に入れた方は、特に高齢者の方に多いです。
お庭のメンテナンスなら私たちにお任せください。
これからも一件一件安全を心がけてお客様に満足いただけるよう作業に向き合っていきます。
また、この度はご指名でご依頼いただきまことにありがとうございました!
今後もしっかりとメンテナンスさせていただきますので、小さなことでも何か気になることがあれば是非ご相談ください。